ぶらりのつもり。

平成生まれがよい大人を目指す道ログ

レコードプレイヤー選び

TEACのレコードプレイヤーが欲しい

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あけましておめでとうございます。

平成30年になってしまいましたが、前回のオーディオ沼に爪先を踏み入れてみる話の続きです。

 

引越しを控え、ちょっと部屋が広くなるのを契機に、10年選手であるシャープのセット売りコンポを卒業しようというこの企画。

 

1番選ぶのに苦労をしなかったのはレコードプレイヤーだと思う。結論としてはTEACのTN-350-CH、これが欲しい!

 

TEACのTN-350-CHを選んだ理由

 

条件としてはまず今のプレイヤーより良いものであること、カートリッジ交換が出来ること、そしてオートリターン機能が付いていないこと。

 

今のプレイヤーは上の写真のとおり、オーディオテクニカのAT-PL300というオーテクで最も廉価な機種で、アマゾンで8,800円というコスパ抜群モデル。僕の周りもみんな持っていて、アナログレコード入門にはこれだろうと今でも思っている。同価格帯にあるDENONのものと聴き比べをしたわけではないけど、中身はほぼ同じと聞いたことがあるので、大きな差はないのだろうな。

 

カートリッジ交換がしたい

ただこのAT-PL300はカートリッジ交換が出来ない。レコードはカートリッジ交換で音が変わるのが面白いとサークルOBのおじさまから散々聞かされているので、カートリッジ交換はいつかやりたいとずっと思っている。だからカートリッジ交換可能は大事な要素だった。

 

具体的にはオルトフォンの2M Redが欲しい。オルトフォンの入門カートリッジという感じだけど、オーテク以外のカートリッジを使うというのが凝ってるぽくて憧れる。憧れだなんてもはや音質の話ではなくなってしまうけど、趣味には憧れというものも大事なのである。

 

オートリターン機能はいらない

あともう1つの条件はオートリターン機能が“ついていないこと”である。オートリターンが無いと不便だという人もいるが、僕は無いものが欲しい。もちろん、なぜわざわざオートリターンがついていないものを求めているのかというのにはちゃんとわけがある。

 

まずはアームの設計限界の話。オートリターン機能をつけるにはアームに可動部分を仕込む必要があって、どうしてもパーツに設計限界が出来てしまう。振動や音の伝導を考えると、余計な機構はないほうがたぶん音はよかろうというのが理由の1つだ。

 

もう1つはオートリターン機能付ではちゃんと聞けないアルバムを持っていること。実はこっちのほうが理由としては大きいかもしれない。そう、ビートルズ好きなら外せないSgt. Pepper's Lonely Hearts Club Bandである。

 

サイケ全開の壮大なコンセプトアルバム(メンバーは否定したりもしたけど)の最後を締めくくるド名曲「A Day in The Life」の最後には、ご存知のとおりいろんな仕掛けがある。

 

たとえばオーケストラとピアノが鳴らす最後のガーーンの和音の後にはヒトの耳では聞こえない高周波の音が入り、その後には意味不明のセリフが延々と繰り返される。

 

1987年にデジタルリマスターしてCD化された時、高周波の音はCDだとそもそも技術的に切り落とされてしまうので、聞こえるようにいじられたらしい。学生になってLPでビートルズを聴くようになってから、あのノイズが聞こえないなと思っていたら、レコードでは聞こえないのが正解だったのだ。

 

ちなみに2018年1月のANAの機内誌にあるワインのページ(伊丹から羽田に向かう機内でちょうどいま見つけた)。毎月ひたすらワインの話をしているこの枠が、今月はスケアクロウという赤ワインを紹介しているが、ワインの風味が偶然にもビートルズのA Day in The Lifeをたとえにして紹介されている。

 

『タンニンがソフトで複雑、フィニッシュが長いもの。「喩えるならビートルズのA Day in The Lifeという曲のラスト。最後の音がピアノで45秒ほど続く、あの余韻を思い描いているの」。』あのガーーンンンンの響きを聴きながら飲む赤ワイン、ちょっと興味ありますね…。

 

話が逸れたがオートリターン云々の話に関係あるのは高周波音ではなくて、その後の意味不明なおしゃべりのループのほうである。レコードの1番内側の溝に刻まれたそのおしゃべりは「ネバクルセハニ、オホホ!ネバクルセハニ、オホホ!…」と僕には聞こえるが、ウィキペディアによると「Hahaha, I never could see any other way,never could see any other way」の繰り返しらしい。

 

このループ(インナーグルーブといいます)が、オートリターン機能が付いてしまっていると聞けないのです。その部分に来ると途中で針が上がってしまい、送り溝まで針が行かない。困る。ビートルズが仕掛けた音が聞けない。

 

しかも、先日サニーデイ・サービスのライブ「Dance to The Popcorn City」に行って、ようやっとフィジカルで発売されたポップコーンバラッドのLPアルバムを買って聴いていると、これもDisc2に終わりがけに半端で針が上がる曲がある。あやしい。これもあやしいぞ。しかもビートルズホワイトアルバムを意識したというこの2枚組LP。これにもインナーグルーブが隠されてるのでは?確かめたい気持ちが興ってしまった。オートリターン機能はやはり邪魔なのである。

 

あとオシャレだよねTeacのコレ

最後はレコードオシャレだよね文化にゴキブリホイホイされたようで癪だけど、このプレイヤーは洒落ていると思う。あまり場所を取りたくないなか、オーテクの最新機種AT-LP5のようにでかすぎもせず、フォノイコライザー別売で配線が増えることもなく、値段もちょうどよさがすごい。

 

そもそもTN-350-CH自体も、カートリッジはオーディオテクニカAT100E相当のもの、フォノイコライザー新日本無線製の高精度オペアンプらしく、性能には定評があるそうだ。このあたりは製品HPを見ればいくらでも書いてあるので割愛しますが。

 

かくしてまったく迷わなかったレコードプレイヤー選びでした。

 

 

チミチミ下書きを書いてる間にとうとう昨日、CDレシーバーとスピーカーを購入に至りました。昨日も買うまでお店に3時間近くいた気がするので、結論をまたレポートさせていただきたいと思います。