ぶらりのつもり。

平成生まれがよい大人を目指す道ログ

オルトフォン 2M Redの嬉しさ

憧れのカートリッジ交換をやってみた!f:id:kutsune60:20180205093640j:image

閲覧数が100を越えましたよという通知が来ていました。閑古鳥なきまくりハマグリな場所になるかと思っていましたが、思っていたよりかは世間の目に触れているようでびっくりしました。もちろん少ないのだろうけど、僕はもっと自己満足に終わる目に触れないものだと思っていたのです。ありがとうございます…。

 

TEAC TN-350のその後

シャープのセットコンポの不調により始まったオーディオ更新企画はスピーカー、CDレシーバー、レコードプレイヤーと来て、細かいところに至り始めました。今回はレコードプレイヤーのカートリッジを変えた話です。

 

購入したTEACのTN-350はとてもよいレコードプレイヤーでした。Amazonで9,000円というオーテクの入門プレイヤーからは明らかに音がかわったと思います。霞が晴れて透明感が出たし、天井も高くなりました。紅茶にざらめ砂糖を溶かしていたのが、粉砂糖になった感じがします。

 

上を見たらキリがないけど、ラックスマンの音なんて一度聞いてみたい気はするけど、僕にとって価格的にここがベストであり、それを含めてとてもよいレコードプレイヤーだと思います。3万円でこの質のものがあるのがちょうどよい。ちょうどよいってすごくよいね!

 

まずデザインは本当によい。モノとして愛着が湧くかというのは、僕は耐久消費財にはとても大事な観点だと思うのです。アームやスイッチにもさほど安っぽさはありません。まぁアームレバーは明らかにちゃちいけど、他がこれくらいよいなら許す!

 

回転の感じもすこし上質な感じになりました。分かるもんなんですね、そんな違い。精度はそこまで高くなさそうですが針圧調整もできるし、ユニバーサルアームなのでカートリッジも替えられます。

 

そう、カートリッジが替えられるのです。レコードプレイヤーをいじる上で最も音が変わるといわれるカートリッジ交換ができるのです。やってみたい!デフォルトのものからカートリッジ交換してみたい!

 

カートリッジ交換の問題点

かくして交換カートリッジを探し始めたのですが、調べてからカートリッジ交換には制限があることを知ります。アームに付けられるカートリッジの重さには上限があるのですね。調べてみたらTN-350のアームへの適正質量は16.5gとのこと。デフォルトでついているヘッドシェルとカートリッジが10gと6.5gなので、デフォルトのより重いものは付けられない!

 

マジかとは思いました。割と選択肢が狭まるんじゃない?と思いました。デフォルトのカートリッジはメーカーのマークこそ消されているものの、TN-350のHPでも公表されているようにオーディオテクニカのAT95E相当のもので間違いなく、決して悪いものじゃないと思います。なんなら替える意味あるんかなとも思いました。

 

でも憧れとはそういうものではないですね。カートリッジを替えてみて音が変わる経験も大事だけど、まずカートリッジを替えるという経験自体をしてみたい。それによりなおのこと自分で組んだこの一式に愛着が湧くことも間違いありません。ここで「じゃあべつにいっか」となるならそれはそれでもよかったのですが、そうはならなかったので「ほないこか!」と憧れに向かって頑張って探すことにしました。

 

オルトフォン 2M Redを買ってみた

初のカートリッジ交換にあんまり高いお金を出すのもあれなのでという思いもあり、価格は1万円台で最初から考えてました。なんなら候補は1つに決まっていて、オルトフォンの2MシリーズのRed、これが前から欲しかった。梅田のヨドバシカメラで貰ってきたオーディオ雑誌でオルトフォン100周年が特集されていて、デザインもカッコよいしモノも良さげだし値段も手頃でええやんと思っていたのです。

 

Redのカートリッジ自体の重さは7.2g、いまのカートリッジは10gあるので上限の16.5gを超過します。ならばヘッドシェルを替えてそちらで減量するしかありません。探してみたらオルトフォンのSH4シリーズというヘッドシェルが自重9.3gとのことで ジャスト16.5gです。するすると決まっていく感じ、なんていい流れ!

 

しかも、限定モデルとしてSH4の赤塗装(通常は銀、黒、青、桃)と2M Redがセットになったものが出ているようです。https://www.ortofon.jp/news/48?category=0

2017年7月に出たものと聞いたのでまだあるかなぁと不安ながらに探したら、新宿のヨドバシに在庫があったようで、無事に入手できました。 届いた小さな箱には他とは違う真っ赤なヘッドシェルがついた2M Redが入っていました。あとは箱の「オルトフォンジャパン」のフォントがすこしレトロで可愛くてよいですね。なぜがNikonミュージアムに行った時のことを連想しました。アルミ削り出しヘッドシェルの質感もなかなかで、思っていたより上等品に見えます。

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早速ヘッドシェルごと付け替えて聴いてみました。何度か交換して思ったけど、これカートリッジだけの交換となるとクソ面倒くさかったと思うので、丸々付け替えの体制にしてよかったとも思っています。付け替えがめんどくさくて結局使わないなら意味ないですものね。

 

音は確かに違います。どちらがよいかという評価は残念ながらまだ僕の耳では出来ていませんが、デフォルトのAT95E相当品よりは力があって、針が拾う音が空気を震わせている感じがします。現に、盤の曲中に針を落とすと、一瞬溝の振動が指に伝わるのですが、その震えがAT95Eとは違います。指の先でルルルルル!ってヘッドシェルの爪が震えるのが伝わるのです。これは楽しい。

 

AT95Eのほうが部屋は広くて、音も素直な気はします。良い意味でCDみたいな明らかさがあって、開発者というかメーカーの情みたいなものは2M Redの方がある感じです。別売で買ったから気のせいかもしれないけれど、これが本当ならAT95Eはデフォルトで付けておくカートリッジとしては最高なのではないかとも思いました。なんせニュートラルな中庸な音から始められるのだから、入門編にはよいですよね。

 

2M Redの購入を通してデフォルトのカートリッジの良さにも気づいた気がします。あぁ、やっぱり、買ってよかった!僕みたいな初心者へ広くオススメできると思います。

 

余談ですが、さきほど上にSH4-Rと2M Redセットの公式HPを貼って、「取付ネジ込み17.0g」と書いてあるのに初めて気づきました。0.5g超過しとるやんけ!カートリッジとヘッドシェルそれぞれの単純な足し算じゃダメだったんでしょうか。まぁもうええか…。頑張れトーンアームということで、本日はおしまいといたします。